Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「えッ!」

首を斬られたと聞いて、聞いている者が驚きました。

そういうエライ人、有名な人で、他国の者までお墓へ参詣に来る、ことに徳大寺様といったような、天子様御親類筋に近い身分の方までが御参詣に来るくらいだから、よっぽどエライ人に違いないと思って、与八をはじめ聞いていたのに、その人が突然首を斬られたと聞いたものですから、聞いていた二人が、えッ! と言って眼を見合わせたので、富作さんも、世を憚るように声を低くして語りつぎました、

「大弐様はエライ大学者でね、朝廷のお公卿様や、諸国のお大名方で、争って大弐様のお弟子になったちうことです。なんしろ大学者だから、諸子百家の学問から、医学に至るまで、学問という学問に通じておいでなすったが、ことに兵法軍学の方の大家でなあ、人の気づかない意見を述べたものだから、江戸の方のお役人から睨まれてい申した。ある時、本当にそういう御了見でもなかったでごいしょうが、兵法を講釈のついでに、江戸のお城を攻めるにはどうしたらいいか、どこからどう攻めれば落し易いとか、そういうことを例えに引いて話したのが悪かっただねえ、そればかりじゃねえ、諸国の地理のことも、裏から裏まで、ちゃんと頭の中にそらんじておいでなさるし、あの城には弓矢がどのくらいあって、鉄砲がどのくらいある、いざと言えば、何人の人