Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
米友が案内に立って、この岩角の一方に路を求めつつ島の表口へ出ようとしたが、篠竹が夥しく生えていて道らしい道がないので、押分け押分け案内をつとめ、ようやく小高い一角へ出ると、そこで早くも弁信のお喋りが展開されてしまいました。
「米友さん――やっぱり違いました、この島は竹生島ではございません」
「じゃあ、何という島だ」
「何という島だか、わたくしは聞いてまいりませんでしたが、たしかに違います、竹生島と申しまする島は、金輪際から浮き出た島でございまして、東西南北二十余町と承りましたが、この島はそれほど大きい島ではございません」
「はーてな」
「これは何という島か存じませんが、ずっと小さな島です、多分人間は住んでおりますまい。ともかく高いところまで登りつめてごらんなさい、そうすれば必ず四方見晴しにきまっております、そこで、あなたの眼でよく見定めていただきましょう、竹生島は、あちらの方へさほど遠からぬところに見えなければならないはずでございます、南の方は陸つづき、多分、彦根のお城の方になりましょう、あなたの目でよく見届けていただきます」
「よし来た」
米友は、心得て弁信を案内し、道なき岩道をのぼりかけたが、竹が多いし、大木もある、その木の上に真黒い鳥が夥しくいる。