Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「もう、わたし、辛抱がしきれない、誰かに見つけ出してもらいたいわ」

「見ツケラレルト怖イデス、捕マルデス、縛ラレルデス、ソウシテ船ヘ送リ返サレルト、ブタレルデス」

「怖かないわ、駒井の殿様は、そんなにきつく叱りはしませんよ」

「船ドサンタチガコワイデス、ワタシ袋叩キニサレマス、間違エバ簀巻ニシテ海ノ中ヘ投ゲ込マレテシマウデス」

「そんなこと、ありゃしませんよ。もしかして船頭さんたちが、そんな乱暴をした時は、駒井の殿様が差止めて下さるわよ。それから、金椎さんは神様を信じているから、わたしたちがこんな間違いをしたって許してくれる。それから茂ちゃん――あの子は何をするものですか。ああ、わたし、無名丸へ帰りたくなってしまった、誰か迎えに来てくれるといい」

「ソンナコト、イマサラ言エタ義理デハナイデス」

「ではマドロスさん、早く黒船へ乗せて頂戴な、黒船をここまで呼んで来て頂戴」

「ソレ無理デス、黒船大キイ、コンナ川ヘ入ラナイ」

「でも、この川もずいぶん大きいじゃないの」

「サ、オ餅、焼ケマシタ、オアガリナサイ」

と言って、一方の火にかけた鉄桿の上から、マドロスが真黒いものを一つ取って、娘の枕元へ差出すと、娘はちょっと横を向いて、ちらとその黒いものを見やり、