Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
米友にもまた聡明がある。人力の及ぶべきところと、及ぶべからざるところとを、このごろ、ことにお君を殺してから、つくづくと悟ったもののようです。
ですけれども、天性の正直から来るところの短気は、持って生れたもので、急にどうすることもできません。
血眼になって、あせりきって、歯噛みをして、地団太を踏みつづけながらも、どこか心頭の一片に鉄の如きものがあって、あらゆる短気と、焦燥とを圧えきっている。
そうして彼は、臨川寺の門に程近いところまで来ると、どうも再びその門の中へ踏み込んでみたくなりました。
ここは、もう一応確めてみねばならぬところだと思いました。
二十九
宇治山田の米友をして、こんなにまで気を揉ませておきながら、道庵先生は何をしている。ちょうど米友が寝覚の床の一枚岩の上に立ちはだかった時分に、先生はようやく臨川寺の方丈に着きました。そうして、方丈の毛氈の上へ坐り込んで、そこで寝覚の床の全景を見下ろしながら、早くも一瓢を開いたものです。
道庵先生と相対している、同じ年配の、頭だけを僧体にした見慣れない人品が一つあります。これはこの寺の方丈ではありますまい。