Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「それもそうだろうが……男と違って女というやつは、めったに一人じゃあ旅ができなかろうから、かわいそうだ」

「そうでもありませんね、気が合わないくらいなら、やっぱり一人がようござんすよ」

「うむ――そうだなあ、一人だと、思うようにどこへでも行けるが、連れがあると、おたがいに世話が焼けたり、焼かれたり……」

その通り、道庵のお守役には、米友もかなり世話を焼かされているらしい。そこで身につまされたものと見える。

ところが、この風変りな一人歩きの女の人も、突然逢ったザッカケの男と、会話のやりとりをしているうちに、なんとなく自分も、身につまされてくるらしいものがある。

気が合うというものか知らん、偶然の会話が、二人を結んで行くようです。

こうして、摺れつもつれつ、寺の門を出てしまったが、まだ米友も離れるとは言わず、女の人も、なるべく引きつけておきたいような気分で、話の糸を絶やさないようにつとめているとも見られます。

「姉さん、お前は、どこからおいでなさったのだエ」

米友がこう言いますと、女は、

「わたしは江戸から来ました」

「江戸ですか。おいらも江戸から来たには来たが、東海道を来なかった」