Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「そうだろう、おめえ、なかなか色男だ、津の宮の茶店でも女共が、お前のことをなんのかんのと騒いでいた」
「恐れ入っちゃいます……ではお辞儀なしに一ついただきます」
兄いは、白雲のくれた杯を、頭をかきながらいただいて、一杯飲みました。
「遠慮なくやってくれ、舟なんぞは流れっぱなしでもかまわねえ」
「どうも、済みません」
「返すには及ばねえ、いけるんなら、かまわず、盛んに飲み給え」
「へ、へ、へ、どうも」
白雲から酌をしてもらって、恐縮しながら二杯三杯と飲んでしまう。その飲みっぷりが相当にものになっているから、白雲も面白いことに思い、
「時に、お前のその絆纏に染めてある仮名文字は、そりゃ何じゃ。さっきから、読み砕こうと思って再三苦心したが、どうもわからねえ、何のおまじないだい」
「へ、へ、へ、これでございますか」
白雲が、さいぜんから気にしていたことの一つは、この若い者の背中に、仮名文字が一列に染め出されている。それは仮名文字だから、横文字と違って、読むに困難はないが、文句そのものが意味を成さないから、白雲ほどのものが思案に余っているらしい。
「これですけえ」
若い船頭には、なまりと外行の言葉とがチャンポンに出る。