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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

年代茫々たり、暦日茫々たり、高天茫々たり、海洋茫々たり、山岳茫々たる時に、鹿島灘の怒濤の土を踏んで、経津主、武甕槌の両神がこの国に現われた。

出雲に大国主の神を威圧し、御名方主の神を信濃の諏訪に追いこめ、なおこの東国の浜に群がる鬼どもを退治して、天孫降臨の素地をつくった武将のうちの神人、経津主と武甕槌。

この両神が剣をぬきかざして、鹿島灘の上を驀進し来る面影を、ただいま見る。

なるほど、鹿島の海は経津主、武甕槌を載せるにふさわしい海だ――

この怒濤の上に立って、両神が相顧み、相指さして、一方は香取の山に登り、一方は鹿島の山に威を振うの光景を、田山白雲は、まざまざと脳裏にえがきました。

これでなければいけない、この海でなければ経津主、武甕槌を載せる海はないと思いました。

そこでまた、香取、鹿島の海で相呼応するこの神代の両英雄を、優れて大なる額面に描き、これを関東、東北の主峰にかかげてみたいとの願望が、油然として白雲の頭の中に起ったのも、無理がありません。

この海を写し得なければ、かの両神を描き出すことができない。願わくばここに逗留すること幾日、大眼を開いてこの海を見なければならぬ。