Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

が承知しましても、わたしの研究心が満足しませんから」

「こいつはむつかしいことになった、お雪ちゃんの逆襲だ、こいつはたまらねえ」

「わたしは、心ゆくばかり伺ってしまわなければ満足しない病があるんでございます、こんな機会に、またとない先生から伺って置かなければ、生涯の大事な学問をしそこなってしまいます」

「驚いたね、こうまで逆にとっちめられようとは思わなかった、こうなると、道庵も、もう後ろは見せられねえ、何でも聞きな、あけすけに――矢でも鉄砲でも持って来い」

急に力み出して、啖呵を切ったものですから、お雪ちゃんがまた笑い出して、それでもこの機を外さないように、抜け目なく問題を持ちかけてしまいました――

「では伺いますが、先生、お江戸には中条ってお医者があるそうじゃございませんか」

「なにチュウジョウ――そんな医者は知らねえ、そりゃたくさんの藪の中には、そんな筍もあるかも知れねえが、いちいち姓名は覚えちゃいられねえ。チュウジョウ――おいらの近づきにゃ、そんな……待ちな、ああそうか、チュウジョウじゃねえ、ナカジョウだろう、中条と書いてナカジョウと読んでもれえてえ、あれだろう、字は同じなんだが」