Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「致さないことがあるものか、お雪ちゃん、お前は、さいぜんから、この酔っぱらいを、舌の先で遠廻しに操って、この道庵の慈姑頭から絞り出そうという知恵は、つまり子をおろす方法と、それから子種を流すにいい薬でもあったら、それをたぐり出そうとこういう策略なんだ、わかった、全く油断ができねえ、お雪ちゃん、お前という女は雪のように白い女だか、もう泥のように真黒くなっているんだか、そこんところを、これから拙者が見届けて、それからの挨拶だ、人間というやつは、うっかり信用すると一杯食わせられる」
「まあ、ひどい――先生は何というヒドイ邪推をなさるお方でしょう。御自分で、わたしを教育して下さるとおっしゃりながら、そうして聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥だから、何でも先輩に向って、先輩を困らせるほど質問をしなければ、学問は進歩しないなんぞとおっしゃりながら、わたしが順々に質問を進めて参りますと、もう、そんな乱暴なことをおっしゃる――」
「うむ――わからねえ、わからねえ、お雪ちゃんという子もわからねえ子だ、こっちが降参したくなっちゃった、ムニャ、ムニャ、ムニャ」
道庵は早蕨のような手つきをして、盃を高くさし上げた姿を見ると、身ぶり、こわ色でごまかそうとするもののようにも見えるので、