Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
ますか、いかに取引が活溌に参りましょうとも――手数をかけ、口銭をとり、そのうえ外国まで船づみを致しまして、それで採算の儀が、どんなものでございますか、その辺の御意見は――」
「それは心配いたすな、眼前に一つの例がある、越前家ではこの最も有利なる実例を示して、大儲けに儲けているが、表向きには発表していない、なにしろ加賀で銭五の先例もあって、小面倒と遠慮をしているのではないかと思うが、こちは、ちゃんと委細を聞いている」
「ははあ、越前様が、その生糸で大儲けをおやりになりましたか」
「うむうむ、今こちが言ったところと同じような目のつけどころが、財政が豊かなだけに早く実行の緒についたのだ。あの国では早くから領内に養蚕の奨励を致してな、生糸御用係という役をこしらえて領内の諸方に出張させ、夏場になると、役所の部屋も、座敷も、みんな蚕室になってしまうのじゃ。竹刀だこのある手で桑の葉を刻み、巻藁をほぐして、まぶしを作ろうという騒ぎだ。それで首尾よく繭が取れ上ると、それを藩の手でとりまとめて宰領し、長崎へ持って行って和蘭商館へ二十五万ドルで何の苦もなく取引を済まして帰って来たという豪勢さだ」