Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
をもって、自分に従わないものをどしどしと征服して行くのです。そういう意味に於て絶対の暴虐が許されます。あなたなんぞは明るい日の目を見ることが出来ないで、仮りに十日に一人、月に五人の血を吸って辛うじて生きて行く間に、私たちは土を征服し、人間をことごとく自分の理想の従卒とし、牛馬として使って行くのです、愉快じゃありませんか」
「ふふーん、そういうのは征服じゃない、自分が多くの有象無象の生きんがための犠牲に使われ、ダシに使われているのだ、英雄豪傑なんていうものと、愚民衆俗というやつの関係が、いつもそれなんでね。要するに人間というやつは、自分たちの、無用にして愚劣なる生活を貪りたいために、土地を濫費し、草木を消耗していくだけのことしかできないのだ、結局は天然を破壊し、人情を亡ぼすだけのことなのだ。開墾事業だなんぞと言えば、聞えはいいようだが、人間共の得手勝手の名代で、天然の方から言えば破壊に過ぎない。人間共のする仕事、タカが知れているといえばそれまでだが、あまり増長すると、天然もだまってはいない、安政の大地震などは、生やさしいものだ、いまにきっと人間が絶滅させられる時が来る。