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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

しかしもう、料理方の日課としてのたいていは済ましてしまって、今はこの栗のゆだり上りを待つだけの閑散になりましたから、そこでまたお茶を一ぱい。

二人はこうして、静かな秋の夜にひたり得る無心の境地を味わいました。

二十

かくて二人は、極めて無心、平和、閑寂なる空気のうちに茶話を楽しみましたが、暫くして仲よく銭勘定にかかりました。

その時分には、もう栗もすっかりゆだり上ったから、新鍋は現役を退いて流し元の方に差控えさせられて、新鍋の代りに、古いほど味の出るという南部の鉄瓶が、燻ぶった旧地位を自在の上に占有しています。

米友が炉辺に近く担ぎ出した千両箱、それを座敷の真中にザクリとひっくり返した時に、二人が思わず眼を見合わせました。

深夜の物音としては、意外にそれが響き過ぎたからです。

その以前、根岸の化物屋敷で、七兵衛所有に属する金箱を、お絹にそそのかされた神尾主膳が突き破ってみたような、あんな不義不正なる物音とは比較にならないが、しかし、静かな夜中に思いの外、異った大きな音がしたものですから、二人は面を見合わせたのみならず、お雪ちゃんの如きは蛇にでも襲われたもののように、遠く一間ばかり飛びのいたくらいでしたけれども、つもってみればこれは少しも怖ろしい性質のものではなく、れっきとした所有主のお