Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme
二人を脅迫して、うんと金を出させて、死せる不遇なる大先輩のために大々的な追善供養をするんだ――と道庵の心中はいきり立っているのを、住職はそこまでは見破ることができません。
三十九
道庵先生は、不日この地に於て盛大なる「貧乏祭」を催し、亡き安然大徳に追善供養すると同時に、この地方の有志をアッと言わせてやろうという野心に駆られつつ、裏山をあてどもなく散歩し、程よきところで一瓢を傾けつつ、いいかげんに遊んで、やがてまた小町塚の庵へ戻って来ました。
道庵が、小町塚の庵へいい機嫌で立戻って見ると、意外にも来客が一人あって、留守の間に座に通って、すまし込んで控えておりました。
「やあ」
「やあ」
相見て、おたがいに呆れたのは、これはたしかに相当熟した旧知の間柄であることがわかる。留守中の来客というのは、年配もほぼ道庵先生とおっつかっつであって、道庵より少し背は低いが、よく肥って、人品も悪くない一人の老紳士でありました。
「健斎君」
「道庵君」
「いや、どうも暫く」
「全く思いがけないよ」
「こんにちは」
「こんにちは」
二人とも意外意外で、立ったなり、坐ったなりで、珍妙な挨拶を取交しました。