Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

行きて帰らぬ死出の旅

七

お玉の家のあるところは、拝田村の中の一部落であって、その部落は特殊の因縁つきの部落であります。

因縁つきの部落とは、あからさまに言ってしまえば「穢多」の部落なのであります。そうしてお玉もそこで生れてそこで育ったのですから、生え抜きの穢多なのであります。

一口に穢多とはいうけれども、ここの穢多は他所の穢多とは少しく来歴を異にしていました。大神宮様が大和の国笠縫の里からこの伊勢の国五十鈴川のほとりへおうつりになった時、そのお馬について来た「蠅」が今の拝田村の中の一部落の先祖だということであります。

人間の祖先と猿と同じいということは学者がいう、蠅が人間の先祖だということはここよりほかには聞かないこと。

けれども、それはわざとそんなことを言って軽蔑したがるので、蠅はすなわち隼人、隼人はすなわち大和民族のほかの古代史の一民族だともいう。

隼人をその後には訛って「ほいと」と呼ぶ。「ほいと」の中から容貌のすぐれた女の子が、お杉お玉となって間の山へ現われるというのであります。

それですから、お杉お玉のうちにはどうかすると抜群の美人が出る。