Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
この鳥屋尾左京を網受けの元祖として、米友はその流れを汲んで、やはり宇治橋の下で網受けをしているけれど、身分は左京の後裔でもなんでもない、同じく拝田村系統のほいとの出であります。
米友の天性は小兵で敏捷。この網受けに割振られるものは、まず槍の使い方を習わせられるのを常例とする。米友はその常例によって、旅に来た浪人から「淡路流」の槍の一手を教えられたが、三日教えられると直ぐにその秘伝を会得してしまいました。
淡路流の槍は穂先が短い、掌で掴むと隠れてしまう。穂先を左の掌で掴んで、右手で槍の七三のあたりを持つと、それで構えが出来る、その構えたところを相手が見ると、槍を構えているとは見えない、棒か竿か? と敵が当惑した瞬間に、短い穂先は掌から飛び出して咽喉元へプツリ。実に魔の如き俊敏なる槍であります。
この俊敏なる淡路流の槍を遣うべく米友の天性恰好が誂え向きに出来ておりました。
米友は槍を学ぶとしては前後にたった三日であるが、槍を扱う素質とては一日の故ではありませんでした。庭を飛ぶトンボを突く、川を泳ぐ魚を突く、今も鶏を追う鼬を突いた。そのくらいだから、宇治橋の下に立って、客の投げる銭を百に一つも受け外すということはないのでありました。