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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

それはそうと、もはやここへ尋ねて来るはずではないか」

「ええ、もうやがて尋ねておいでなさるはずでございます、迎えの者を村はずれまで出しておきましてございますから」

「そうか、それからながんりき、あの女が来たらば……」

竜之助は、まだ刀を膝から下へは卸しきらないで、言葉が少しく改まる。

「へえ、何でございますか」

がんりきはやはり用心をしながら返事。

「幸いのこと、お前に頼みがある」

「頼みとおっしゃいますのは」

「お前に望みがあるならば幸いのこと、これからあの女を連れて江戸まで下ってもらいたいのじゃ」

「何とおっしゃいます、わっしにあの御新造様をお江戸までお連れ申せとおっしゃるのでございますか。そうしてあなた様は?」

「拙者は、ひとりで行きたい方へ行く」

「こりゃ驚きました、そういうことはできません、そんな不人情なことはできませんな」

「不人情?」

竜之助は苦笑いしながら、

「お前は、あの女が欲しいと言うたではないか、それだによってあの女を連れて江戸へ行くことがなんで不人情だ」

「だって先生、先生はお目が御不自由なんでございましょう、それを見捨てて、二人で駈落をするなんぞということは、このがんりきにはできませんな」