Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
皆さん、笑いなさんな、このお人に、わたしが口うつしでこの薬を飲まして上げるから」
山の娘の頭のお徳は、気付けの薬を自分の口へ入れて噛む。
竜之助を抱いてお徳は、口うつしに薬を飲ませる。
男に許すことを知らない山の娘も、人を助ける時には大胆な挙動をする。よし、これが竜之助でなくして、道に倒れた悪病の乞食であったにしても、その一命を取り返す必要があれば、山の娘は必ずこういうことをするのです。
無論、一行の中には、それを怪しむものもなければ笑うもののありようはずがない。
「はーっ」
と気が開けた竜之助。
「お気がつきましたかいなあ」
「有難い」
「お気を確かにお持ちなさいませ」
「もう大丈夫」
竜之助は身を起して、道標の傍に立とうとしたけれど足がふらふら。
「お危のうござんす」
山の娘たちが押える。
「このお刀はあなた様の……」
「ああ、そう。いや、どうも有難い」
「拭いて上げましょう」
山の娘は手拭で刀を拭いて竜之助に渡す。
「ここに人の片腕が斬り落されてござんすが、こりゃどうしたわけでござんすかいな」
「ああ、それは……」
竜之助は刀を鞘に納めながら、
「悪い奴が出たから斬ったのじゃ」