Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「それにまた一方では、拙者の郷里水戸の地方に筑波山の騒ぎが起ってな」

「筑波山の騒ぎとは?」

「それも知らないのか。水戸の家老武田耕雲斎が、天狗党というのを率いて乱を起した、それやこれやで拙者は関東と京都の間を飛び廻っている、ことに甲州の山の中にめざす者があって、ここへ来たわけじゃ」

竜之助に向ってこういう話をする男、これは新撰組の一人で山崎譲という男、かつて竜之助が逢坂山で田中新兵衛と果し合いをした時に、香取流の棒を振って仲裁に入った男、変装に巧みで、さまざまの容姿をして、壬生や島原の間、京洛の天地を探っていた男。

「ともかく、湯から上ろう、もっと委しい話を聞かしてくれ」

山崎譲は後刻を約して、そこを立ち去ってしまうと、それと入り違えのようにお徳が入って来ました。

「そうしておいで遊ばせ、今お背中を流して上げますから」

湯から出ようとする竜之助の傍へ寄って、手拭を固く絞ってお徳は、その肩へ手をかけて背中を洗ってやろうとします。

「それは気の毒」

竜之助はお徳のなすままに任せて辞退もしない。

お徳は筒袖をまくり上げて、裾が湯に濡れないように気をつけながら、竜之助の背中を流しはじめていると、この温泉の上の方で賑わしい人の声。