Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「いやよ、わたし、梶原なんか大嫌い。同じ梶原でも、梅ヶ枝の源太なら附合ってもいいけれど、敵役の梶原なんて、第一、わたしの柄にないわ」

「人魚のお作さんでも、憎みが利かないかねえ」

「あれじゃ、あんまり温和し過ぎるわ。と言って、蛇使いのお金さんは柄が小さいし」

「そうそう、あるわよ、あるわよ」

「誰?」

「怒られると悪いから」

「かまわないからお言いな」

「でも叱られるといやよ」

「誰も叱るものはいやしない、ねえ、福兄さん」

「ああ、どうして、梶原という役は、あれで色悪にはなっているが、ほんとうはなかなか腹のある奴だから、わりふられたって怒るがものはねえや」

「それじゃ言いましょうか」

「お言い、お言い」

「うちの親方」

「なるほど、まあ、その辺だろう」

「そこで錦絵姫が一枚欲しいのだが、おちゃっぴいを外してお姫様をふるわけにもいかず、これも難役だろうじゃないか」

「お姫様なら、わたし代って上げてもいいわ」

「わたしも、おちゃっぴいをやめて、お姫様の方へ廻ろうか知ら」

「わたしは、おちゃっぴいはおちゃっぴいとして、お姫様と二役やってみたい」

「まあ、慾張り……」

「静かにおし、梶原様のお入り」