Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

力持のお勢が眼面で知らせたところへ、親方のお角がやって来ました。

お角が現われると、美人連も急に引締まって、どてらを被って寝ていた力持のお勢でさえも、起きて迎えに出ました。

「勢ちゃん、あんばいはどうです」

「有難う、格別のこともございません、よくなりました」

「大切におしよ」

美人連は、そわそわとして持場持場についたり、控へ出て行ったりして、そこに残るものは福兄とお角の二人だけです。

「福兄さん、よく無事でながらえておいでになりましたね」

「恐れ入りやした」

福兄は明荷のところへ背をもたせて、ちょっとばかり頭を下げて、

「拙者の方でも一別以来、ずいぶんの御無沙汰だが、親方、お前の方でもずいぶん薄情なものだ、化物屋敷が焼けて、御大はあの通り苦しんでいる、我々はみな散々バラバラになっているのに、ツイぞ今まで、福はどうしているかと、お見舞にあずかった例がない」

「その恨みなら、こっちに言い分が大有りさ。立退き先をあれほど探して歩いたのに、わからないばかりか、わかりきっている行先をさえ、わたしにまで隠そうとなさるなんぞは、水臭いにも程のあったもの、癪にさわってたまらなかったのさ」