Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

「そもそも、天の返矢といっぱ……」

そこで踊りの面々が、おのがじし踊り出すと、恵比須の面をかぶったのが、いちいちその間を泳いであるいて、この踊りを訂正する。手のさし方、足の踏み方を、模範を示して直してあるく。すべてが一心を打込んで踊っているうち、ひとり、例の猩々だけは踊らない。自然木の切株に腰うちかけ、中啓を以て踊りの庭を監督している体です。この時、不意に谷の一方に、けたたましいさけびが起って、一団の人が罵りながらこの場へ入って来て、

「太夫に申し上げまする」

「何事にて候ぞ」

「ただいま、怪しい奴が、これへ忍んで参りたるによって、この通り取押えて引立てましてござる」

「なんと、怪しい奴が?」

どちらが怪しいのだかわからない。この奇怪極まる山中の、仮面の集まりを襲うてくるもののある以上は、やはりそれ以上怪しいものも存在するかに見ゆる。

「こやつでござりまする、われわれの楽しみをさまたげんとて来りし奴、目に物見せてくりょうと存じまする」

猩々の面前に引据えたのは、覆面にして双刀を帯する身、まさしく武士の姿。

「覆面を剥いで見い」

「畏まりました」

篝の前へ押向けて覆面を剥ごうとする。