Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
下々の民百姓によく響いて来るものならば、もうトックの昔に響いて来ているはずだ。それがどうだ! おおそれ、遠い所を捜すことぁねえ。今聞えて来るエジャナイカの叩きこわしは何のための騒ぎだい? ここを通ると言う一揆だ? みんな虫のせいやかんのせいで冗談半分にやっていることなのか? 大違えのコンコンチキだろうて! みんな民百姓下々の食えねえ苦しまぎれのなす業だ。真壁の、それを……。
仙太 (束に立って)ええい、まだ言うのか! こ、こ、この。
思わず左の手が腰に行っている。一足パッと飛下って仙太を睨んで立つ長五郎。……間……ヒョイと自分が何をしようとしていたかに気付く仙太、気を変えて傍を見るが胸中の欝屈のはけ口を見出し得ない焦立たしさに、黙って茶店の前を彼方へ歩き此方へ歩きはじめる。
花道より袋をかつぎ、手拭で頬被り、すそをはし折ったお妙出る。その前後を取巻き、すがり付いて互いに手を引き合った八人の男女の子供達――餓え疲れて眼ばかりキョトキョトさせ、はだしだ。中にわりに身体の大きい男の子二人は竹槍を杖に突いている。その後に幼児を負った女房二人――これは餓えと疲れの上に極度の不安のために気も遠くなったらしい様子で、ボンヤリ無言で、フラフラついて来る。