Japanische Klassiker mit Furigana
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いきにんぎょう
天狗笑い
豊島 与志雄
Lesen Sie 天狗笑い (いきにんぎょう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.400 Zeichen · 44 Bildschirme
ところが、そういう生活は時がたつにつれて、はじめほど面白いものではなくなってきました。天気は毎日晴れるものではありませんし、お金はいつももらえるとはきまりません。それに方々の土地も見つくしてしまいました。だんだん年もとってきました。人形もこわれかけました。いっそ故郷へ帰って、そこで百姓をしてる息子のところで、残った生がいを送ろう、とそう二人は相談しました。
ちょうどそのとき、この土地にたいへんえらい坊さまがいられるということを聞いて、二人は、今まで自分たちを養ってくれた人形のため、その坊さまにお祈りをしていただいて、そして故郷へ帰ろうと思ったのでした。
そういう話を、ターコール僧正はにこにこしながら聞いていました。
宿屋について、奥のせまい室にはいっていきますと、コスマはぼんやり考えこんでいました。
「僧正さまがいらしたよ」とコスモは大きな声でいいました。
コスマはびっくりして飛びあがるようにたってきて、ターコール僧正を迎えました。
僧正はあまりよけいな口をききませんでした。そしてすぐに尋ねました。
「人形は?」
「はい、これでございます」
コスモとコスマは、室のすみの釘にさがってる人形のおおいを取りました。