Japanische Klassiker mit Furigana
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いきにんぎょう
天狗笑い
豊島 与志雄
Lesen Sie 天狗笑い (いきにんぎょう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.400 Zeichen · 44 Bildschirme
ばかな汽車
――長いあいだ汽車の機関手をしていた人が、次のような話をきかせました。――
*
汽車の機関手をしていますと、面白いことや、あぶないことや、つらいことや、それはずいぶんいろんなことがありますが、そのうちでかわった話というのは――
そうですね……もうずっと昔のことです。汽車をうんてんして、ある山奥を、夜中に走っていました。機関車の前の方の小窓からのぞきますと、右手はふかくしげった山のふもとで、左手には小さな谷川がながれていまして、二本のレールがあおじろくまっすぐにつづいています。その上を、汽車は速力をまして走っています。後の方につづいてる車では、もう乗ってるお客たちもたいていうとうとと眠ってる頃で、あたりはしいんとした山の中の夜で、ただ私たちだけがおきていて、かまに石炭の火をたき、レールの上を見はりながら、汽車をごうごうと走らしています。もしなにかまちがいでもあろうものなら、何百人もの乗客たちの命にかかわるんです。
ところが、機関車の小窓から前の方を注意していた私は、思わずアッと声をたてました……。線路わきにぽつりぽつりついてる電燈の光が、とおく闇にまぎれて、レールもみわけのつかないその先の方に、大きな眼玉のようなヘッドライトの光をかがやかし、煙突から煙をはいて、まっくろな大きなものが、ひじょうな