Japanische Klassiker mit Furigana
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しっさくき
失策記
豊島 与志雄
Lesen Sie 失策記 (しっさくき) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.228 Zeichen · 9 Bildschirme
これもまた尤もな理窟だ。僕が拵える金は少し利子が高いよと云うと、いくら高くても構わぬとの返事だ。
そこで私は、一日の猶予を求めておいて、心当りを二ヶ所ほど探ってみた。ところが、どちらにも私自身の不義理があり、先ず御自身の方のことを何とかした後になさいと、意見をされるのがおちだった。
私は泣く泣く友人に手紙を書いた。書いてるうちに、肚がたってきた。こんなに沢山の借金をしてるのに僅か二百円ばかりの金が出来ないのかと、その論理にひっかかって、癪にさわったのである。それから次に、三千円の話の論理を思い出し、手紙の終りに書き添えた――利子はいくら高くても構わないと、そんなことを云う人は、世間から見れば危険で、この話なかなか困難だろうと。
私に見境がなく、相手が悪かったのだ。謹直な彼は、私を冷血漢だとひどく憤った。その誤解をとくのには、如何なる借金をするよりも骨が折れたのである。
三
私の知ってる或る婦人に、妙な癖をもっているのがある。三十五六歳の中流婦人で、相当の財産と閑暇とを持ち、人柄もよく快活で、顔立も十人並というところ、まあそこいらにざらにある女なのである。