Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎなとおめがね
奇妙な遠眼鏡
香倶土 三鳥
Lesen Sie 奇妙な遠眼鏡 (ふしぎなとおめがね) von 香倶土 三鳥 (かぐつちみどり) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.759 Zeichen · 14 Bildschirme
変だと思って遠眼鏡を眼から離しますと、これはどうでしょう。
リイはいつの間にか月の世界の真白な砂の上に立っておりまして、今までいた人間の世界は、向うに見える水晶の山の上にお盆のようにちいさくなって、紫色に美しく光っています。
あんまり不思議なことばかり続くので、リイは肝を潰して立っていますと、そこへ最前の美しいお姫様が来まして、
「まあリイさま、よく入らっしゃいました。最前からお待ちしておりました。私はこの月の世界の主人で月姫というもので御座います。どうぞゆっくり遊んで行って下さいまし」
と云ううちに、リイの手を取って月姫は御殿の中に連れて行って、いろんな御馳走をリイの前に並べました。
けれどもリイはその御馳走をたべようとはしませんでした。お父様やお母様や兄様たちにだまっておうちを出て月の世界に来たのですから、リイは心配で心配でたまらなくなりました。そうして又もや遠眼鏡を眼に当て、向うの水晶の山の上に見える人間の世界をのぞいて、息をつめて、
「アム」
と云いました。
そうすると又不思議です。
一番初めに見えたのは、自分のうちに一番兄さんのアアと二番目の兄さんのサアが寝ている枕元に最前の魔法使いのお婆さんがあらわれて、アアには何にでもあたる鉄砲をやり、サアには何でも斬れる刀をやっているところです。