Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にょせん

女仙

田中 貢太郎

Lesen Sie 女仙 (にょせん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.253 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

しっかりしていないと其の餌食になる。機先を制して打ち殺せと、用意の錬り玉と云うのを手早く込めなおして、著弾距離になるのを待っていたが、少女はすこしも恐れるような気ぶりも見せず、平然として前へ来た。

「頼みたい事があってまいったから、どうかそんな物を引っこめてもらいたい。打とうと思ったところで、鉄砲などの的るような者でもない、それに一所懸命に狙っておっては、わたしの云う事が判らないであろう」

少女の口辺には微笑が浮んでいた。西応房の猟師は猟銃を控えた。

「わたしは飯田在の、某村の何某の娘であるが、今から十三年前、ちょうど十六の七月に、近くの川へ洗濯に往っておって、遁れられない因縁から、そのまま山に入って仙人になったが、両親はそれと知らないで、其の日を命日にして、供養してくれるのはありがたいが、仙界ではそれが障碍になって、修行の邪魔になる。それに来年は、一級仙格が進んで、鈴鹿の神になる事になっておるが、両親は今年が十三回忌に当るから、此の七月にまた法要をしてくれようとしておるが、それでは到底鈴鹿の神になる事ができぬ。それで大儀ながらわたしの家へ往って、以来仏事供養は、無用にしてもらうよう伝えてもらいたい」