Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもはかなしみをしらず
子供は悲しみを知らず
小川 未明
Lesen Sie 子供は悲しみを知らず (こどもはかなしみをしらず) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.134 Zeichen · 7 Bildschirme
」と、こう、意味ありげにいって、おしょうさんは、扇子でふところへ風を入れていました。
この家の軒下には、薪が、山のごとく積んでありました。また土間には、つけ物おけや、みそだるが、並べて置いてあり、中すみの方には、まだどろのついたままの芋や、にんじんが、ころがっていました。さらに、奥の間へ目を向けると、百姓家にしては、ぜいたくすぎる派手な着物が、同じように高価な帯といっしょに衣桁へかかっていました。
外から見て、何人か、ここに悲しみがあると思うだろうか。むろんここには近所まで迫った飢餓もなければ貧困もなかったのでした。
「ふとる盛りの子に、腹いっぱい食べさせられないのは、なによりもつらいのです。このあいだ、町からきた子が、白い飯をどうしてもたべません。きいてみると、こんな光るご飯を、見たことがないというのです。」と、話しました。
「光るからというんですね。」
「なんでも、その子は、母親と方々を転々したというから、これまでの生活が、察しられますが、ほかにも子供どうしで、あの木の芽はたべられそうだとか、あの草を煮てたべたら、おいしかろうとか、真剣にいい合っているのを聞くと、いじらしい気がして。