Japanische Klassiker mit Furigana
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme
父や母は、片輪者の子供は、あたり前の子供よりも、可哀想ですから、大層大層やさしくして下さいますことが、書いてあります。なぜ私だけはそうして下さいませんのでしょうか。助八さんにたずねましたら、助八さんは涙ぐんで「お前の運が悪いのだよ」と申しました。外のことは少しも教えて下さいませなんだ。
土蔵の外へ出たい心は、秀ちゃんも吉ちゃんも同じでしたが、土蔵の厚い壁の様な戸を、手が痛くなる程叩いたり、助八さんやおとしさんの出る時に、一しょに出るといって、あばれ廻るのは、いつでも吉ちゃんの方でした。そうすると、助八さんは、吉ちゃんの頬をひどく叩いて、私を柱にしばりつけてしまいました。その上に、外へ出ようと思って、あばれた時には、御飯が一ぺんだけたべられないのです。
それで、私は助八さんやおとしさんに内しょで、外へ出ることを、一生懸命に考えました。吉ちゃんとそのことばかり相談いたしました。
ある時、私は窓の鉄の棒をはずすことを考えました。棒のはまっている、白い土を掘って、鉄棒をはずそうとしたのです。吉ちゃんと、秀ちゃんと、代り番こに、指の先から血が出る程、長い間土を掘りました。