Japanische Klassiker mit Furigana
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme
だが、段々年がたつに従って、この第二第三の条件には、非常に恐ろしい意味を含んでいたことが分って来た。第二の、僕を大学を出るまで帰らせまいとしたのは、僕の家に何かしら秘密があって、大きくなった僕に、それを感づかれまい為であったに相違ないのだ。僕の家は荒れすさんだ古城の様な感じの建物で、日のささない陰気な部屋が沢山あって、何となく気味の悪い因縁話でもあり相な感じであったし、その上、幾つかの明かずの部屋というものがあって、そこにはいつも厳重に錠前が卸してあって、中に何があるのだか少しも分らない。庭に大きな土蔵が建っていたが、これも年中あけたことがない。僕は子供心にも、この家には、何かしら恐ろしい秘密が隠されていると感じていた程であった。又、僕の家族は、親切な爺やを除くと、一人残らず片輪者だったことも、変に薄気味が悪かった。傴僂の両親の外に、召使だか居候だか分らない様な男女が四五人もいたが、それが申合せた様に、盲人だったり、唖だったり、手足の指が二本しかない低能児だったり、立つことも出来ない、水母の様な骨無しだったりした。それと今の明かずの部屋と結びつけて、僕は何とも云えない、ゾッとする様な不快な感じを抱いたものだ。