Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme

Aozora Bunko

とお俊が立って身仕度をしながら尋ねた。

「アア、鶴ちゃんも毎日勉強してる」

こうお倉は答えながら、娘の方へ行って、帯を締る手伝いをしたり、台所の方まで見廻りに行ったりした。

「叔父さん、リボンを見ておくんなんしょ」とお延が三吉の傍へ来た。

「私のも、似合いまして?」とお俊も来て、うしろむきに身を斜にして見せた。

三吉は約束の金を嫂の前に置いた。お倉はそれを受取って、帯の間へ仕舞いながら、宗蔵の世話料をも頼むということや、正太がちょいちょい遊ぶということや、それから自分の夫が今度こそは好く行って貰わなければ成らないということなどを話し込んだ。

娘達は最早花火の音が聞えるという眼付をした。そこまでお倉を送って行こう、と催促した。

「母親さんは煙草を忘れて来た。一寸叔父さんに一服頂いて」

お倉は弟が出した巻煙草に火を点けて、橋本の姉もどうしているかとか、大番頭の嘉助も死んだそうだとか、豊世を早く呼寄せるようにしなければ、正太の為にも成らないとか、それからそれへと話した。

「母親さん、早く行きましょうよ」とお俊はジレッタそうに。

「アア、今行く」と言って、お倉は弟の方を見て、「今度という今度は、それでも吾夫も懲りましたよ。