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Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

彼女は、故郷で別れたぎりしばらく末の弟にも逢わないし、未だ弟の細君も知らないし、成るなら三吉の家で一晩泊って、ゆっくり子供の顔も見たいと思うのであったが、多忙しい達雄の身がそうは許さなかった。

この報知を受取った三吉夫婦は、子供に着物を着更えさせて、停車場を指して急いだ。夫婦は、四歳に成る総領のお房ばかりでなく、二歳に成るお菊という娘の親ででもあった。お房は母に手を引かれて、家から停車場まで歩いた。お菊の方は近所の娘に背負さって行った。

「お前は菊ちゃんを抱いてた方が好かろう」

と三吉は、停車場に着いてから、妻に言った。お雪は二番目の子供を自分の手に抱取った。

上りの汽車が停まるべきプラットフォムのところには、姉夫婦を待受ける人達が立っていた。やがて向の城跡の方に白い煙が起った。牛皮の大靴を穿いた駅夫は彼方此方と馳け歩いた。

種々な旅客を乗せた列車が三吉達の前で停ったのは、間もなくで有った。達雄もお種も二等室の窓に倚凭って、呼んだ。弟夫婦は子供を連れてその側に集った。その時、お雪は初めて逢った人々と親しい挨拶を交換した。

「橋本の伯母さんだよ」

と三吉はお房を窓のところへ抱上げて見せた。