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Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

と門口に立って声を掛ける女が幾人もあった。遠く越後の方から来る若い内儀や娘達の群だ。その健気な旅姿を眺めた時は、お雪も旅らしい思に打たれた。蛙の鳴声も水車の音に交って、南向の障子に響いて来る……ガタガタ荷馬車の通る音も聞える……

この三吉の家は旧い街道の裏手にあたって、古風な町々に連続いたような位置にある。お雪は一度三吉に連れられて、樹木の多い谷間を通って、校長という人の家に案内された時、城跡に近い桑畠の向に建物の窓を望んだ。それが夫の通う学校であった。三吉はその道を取ることもあり、日によっては裏の流について、停車場前の新しい道路を横に切れて、それから桑畠だの石垣だのの間を折れ曲って鉄道の踏切のところへ出ると、そこで一里も二里も通って来る生徒の群に逢って、一緒にアカシヤの生い茂った学校の表門の前へ出ることもある。お雪は夫の話によって、自分等の住む家が大きな山の上の傾斜の中途にあることを知った。幾十里隔てて、橋本の姉と同じ国に来ているような気がしない、と夫は言ったが、お雪にはまだその方角さえも判然しなかった。

裏の畠には、学校の小使に習って、豆、馬鈴薯、その他作り易い野菜から種を播いた。