Japanische Klassiker mit Furigana
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かんえいぶどうかがみ
寛永武道鑑
直木 三十五
Lesen Sie 寛永武道鑑 (かんえいぶどうかがみ) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.633 Zeichen · 26 Bildschirme
(同じ二百石。荒木と、わしと――だが、荒木は御前試合に出て、剣士一代の晴れの勝負をしたし、わしは、この田舎で、一生、田舎武士の師範で、朽ちるのだ)
そう思うと、堪らなく、不快に――歩いている左右の家々も、樹々も、空気も――岐阜の一切が嫌になってきた。
(又五郎の事など、何うでもよい。荒木と、わしとを較べて、わしがそんなに、劣っているか、何うか? 自慢をするのでは無いが、わしも、一流を究めているつもりだ。荒木も、勿論達人であろうが、その技の差は、紙一重――討つにしても、討たれるにしても、むざと、負けぬだけの自信はある。又五郎に、助太刀するとか、せんとかは、二の次の話だ。二百石と、二百石。同じ石高で、一方は、将軍の前に、その剣技を見せ――わしは――わしは、その試合に撰ばれもせぬに、荒木と、同じ禄を頂戴している――意地悪く見れば、殿を欺いているものだ。禄盗人だ。よし、わしは荒木より、そんなに、腕が劣っているか、いないか、荒木と勝負してみよう。武を人に教える者として、今の一言は、聞きずてにならぬ。討たれたなら、それは、二百石の腕もないのに、二百石を頂戴していた罰が当ったのだ。