Japanische Klassiker mit Furigana
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「てらだとらひこのついそう」あとがき
寺田寅彦 わが師の追想
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 寺田寅彦 わが師の追想 (「てらだとらひこのついそう」あとがき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.239 Zeichen · 65 Bildschirme
この研究は飛行船の爆発防止の問題に関聯して始められたものであった。あの頃は日本ばかりでなく、外国でも飛行機が今日のように発達していなくて、飛行船がまだかなり有望視されていた。それで私たちも時々軟式の飛行船が、少々怪しげな恰好で東京の空をとぶ姿を仰いだものであった。
飛行船の事故は時々あった。そのうちでも当時から二年ぐらい前に一台の海軍の飛行船が原因不明で爆発してしまったことがあった。それで先生が海軍から頼まれて、爆発防止の研究をされることになり、この水素の爆発に関する実験というのが、その基礎的研究として採り上げられていたのである。前の題目にしても、この水素の話にしても、学生の卒業実験としては、かなり大きい問題を課せられたものであった。しかしどんな難問題でも先生の手にかかると、妙に易しい話になってしまうので、気軽にどんどん実験を進めて行けるのが不思議であった。
水素の爆発の研究は、勿論世界各国で、ずっと前からも沢山されていた。しかしそれらの研究のうちの多くのものは、水素と酸素とがちょうど爆発に適するような割合に混合された場合について調べたものであった。