Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうらいのにほん
将来の日本
徳富 蘇峰
Lesen Sie 将来の日本 (しょうらいのにほん) von 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.399 Zeichen · 240 Bildschirme
に向かい「汝は余を苦痛より脱するあたわざるか」と請いければその弟子はたちまち短剣をひっさげ「これをもって救わんか」と答えり。彼驚いて曰く「否々余は苦痛より脱するを欲す。生命より脱するを欲せず」と。それ生命は人なり。生活ありてこそ始めてその他の願欲も生ずべし。一国の目的もまたかくのごとし。一国最後の目的に至ってはこれをモンテスキュー、バーク、スタイン、スペンサーの諸氏に問うも満足なる答弁をば得るあたわざれども、その最初の目的に至りてはその組織は白蟻・蜜蜂の社会よりもなお簡易質朴なる太平洋群島の野蛮人も、政治の機関は博大精緻に発達したる欧米社会においても、およそ国家ある以上は自他一様まずその生活を保つの一点に帰せざるべからざることは半文政治家といえども容易に断言しうるところなり。一国にしてその生命あればこそ何事もその分に応じて行なわるべし。もし生命なくんば何事をなさんとするも汝はいかにしてこれを行なうべきか。
しからばすなわち何人といえども、わが将来の日本を論ぜんと欲するの人は、まずわが邦の将来はいかなる手段によりて生命を保たざるべからざるかの問題をもって尋問の着歩となさざるべからず。