Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
と――中から二つの暗示が得られた。
ひとつが越後親不知の因縁噺で「累草紙」。
もうひとつが艶っぽい人情噺で「おみよ新助」。
どっちもどうやら辛うじて十五日の読物に纏め上げることができた。でも世の中なんて何が幸いになるか分らない。この幾日か、中入りのあと自分の上がる迄、熱鉄を飲み下す思いで突嗟にその晩その晩の喋る噺に苦労をしつづけた、それがいまことごとく役に立って圓朝はさまで苦しまずとも二つともトントンと筋が立っていったのだった。否、なまじ聞き覚えの噺や講釈をあれかこれかとおもいだすより楽に、自由に、我流で筋立てていくことができたのだった。ことに、苦しさももちろん少なくはないが、一篇書き上げたそのあとの喜びは何にも代えがたく素晴らしかった。喋って、巧くできて、ワーッと受けたときより、地味ではあるがこの喜び、遥かに大きいかもしれなかった。
もの書くということの上に、日々人知れぬ幸福を、圓朝は感じだすようになってきた。
傍ら新作に相応しい道具もこしらえていった。つづいて鳴物の打ち合わせもおえた。
八日目。
もう中日はすんでいたが、演らないよりはまし、名誉挽回この機にありと、