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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうしょうしげもとのはは

少将滋幹の母

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme

Aozora Bunko

その九

それに、あの讃岐にしても、外の女房たちにしても、平中には妙に同情していたらしいのに、国経のことは誰もあまり口にした者はなかったが、その中で乳人の衛門だけが例外であった。

その九

乳人は滋幹に、若様がお母さまをお慕いになるのは御尤もですが、ほんとうにおいとおしいのはお父さまでございますよ、と云い、お父さまは淋しがっておいでゞすから、大切にして、慰めてお上げにならなければいけませんよなどゝも云った。彼女は別段母を悪くは云わなかったが、平中とのことを知っていて、彼と母との媒介をする讃岐に対しては反感を持っていたようであった。そして、滋幹までがその媒介に利用されていることに気がついてからは、いよ/\讃岐を憎み出したようであったが、滋幹が母の館へ行けないようになったのは、或はそんな関係から乳人が左様に取計らったのでもあろうか。若様がお母さまに会いにいらっしゃるのは致し方がございませんが、人に頼まれてお取次などをなさってはいけませんよ、と、滋幹は乳人にそう云われて、恐い眼で睨まれたこともあった。

母が亡くなってからの父は、出仕を怠っている日が多く、晝間から一と間に閉じ籠って病人のようにしていることがしば/\であったし、餘所目にもひどく憔悴して、鬱々としているように見えたので、そう云う父が子供にはひとしお薄気味悪く、近づき