Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうねんのひのひあい

少年の日の悲哀

小川 未明

Lesen Sie 少年の日の悲哀 (しょうねんのひのひあい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.186 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

三郎は隣のばあさんが、いつか猫が見えなかったときに、きちがいのようになって探して歩いたのを思い出して、あのときは猫を隠して悪いことをしたと後悔いたしました。

ちょうどそこへ、隣のばあさんがきかかりまして、

「こんなに早く、なにをしておいでだい。」

と、ばあさんは聞きました。

「ボンが見えなくなったので探しています。」

と、三郎がいいますと、ばあさんは、さもうれしそうな顔つきをして、

「そうかい。もう、家の勝手口に糞をしなくて、それはいいあんばいだ。」

と、独り言をしてゆきすぎました。また弱虫の子供の母親は、ボンがいなくなったと聞いて、家の外に出て、いい気味だといわぬばかりに笑っていました。

三郎は悔しくてしかたがありませんでした。しかし、いくらほうぼうを探しても、ボンはいなかったのであります。彼は、いまごろボンは、どこにどうしているだろうと思いました。だれに連れられていったものか、また路を迷ったものか、あるいは縛られていようか、ほかの子供や、大きな犬にいじめられていようか、と、いろいろのことを考えて、その夜は眠られなかったのであります。そして、幾日か過ぎました。