Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまとゆきのにっき

山と雪の日記

板倉 勝宣

Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

天地の眠りか 雪に埋るる板谷峠

その沈黙のさなかに スキーは登る

真白き峰々 眠れる谷々

音なく降る雪のはれまに

鉢盛山のやさしき姿

友のさす谷をのぞけば 峠の停車場

雪に埋れり

降りしきる雪の中を スキーは飛ぶ

谷へ谷へ 雪をかぶりし杉の柱

暗き緑の色 その奥は光も暗し

スキーはとく過ぐれど 思いはのこる

夢幻の森

見よ今は スキーの下に 峠駅あり

高き屋根もつプラットホーム

群がる雪かき人夫

疲れし機関車のあえぎ

そのあえぎさえ雪に吸われ

静けさの中に 雪しきりに降る

ああ夢に見し シベリヤの停車場

駅長室に入れば 燃ゆるストーブ

こごえし身も心も 今はとけぬ

松方はいう 気持ちのいい停車場

ウインクレル氏はいう ウィーンの停車場のよう

ストーブをかこみ パンをかじれば

電信器の音は 唯一つの浮世のおとずれ

再び山へ山へ 雪をけってスキーは進む

さらば谷よ わが愛する峠駅よ

ステムボーゲン

先頭の影 谷に吸わると見れば

もちかうる杖のおちつき

ドッペルシテンメンの身体ののび

投げあげし パラシュートの開くごとく