Japanische Klassiker mit Furigana
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やまとゆきのにっき
山と雪の日記
板倉 勝宣
Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme
今は広い雪の原の上を、遥か彼方に目標をえらんで、一歩に一間ぐらいずつ滑走して行く。右手には凄いように綺麗な穂高を眺め、行手に霞沢、六百、徳本の山々が、上の方は雪と見えて白く霞んでいる。柳はもう赤い芽を吹いていた。宮川の池のかなり手前の木陰で昼食をつかった。雨などは眼中に無くなって、焚火にあたりながらゆっくり飯を食った。宮川の池を訪問して牛番小屋のところへ出ると、スキーの跡があった。かねて知合いのウインクレル氏だとすぐ思って、会えるかも知れないと道を急いだ。雪は非常な滅じ方で、ここだけならスキーは無用の長物だと思った。スキーをする雪ではない。※(「木+累」、第3水準1-86-7)の雪だ。温泉は雨の中に固く戸を閉ざしていた。傍の小屋では犬が吠える。入って見ると常さんがいた。「これは珍しい人がきた」と心よく迎えてくれた。ウ氏は今朝平湯へ行ったそうだ。乗鞍へ行ったのだ。時刻はまだ午後四時前だ。炉を囲んで盛んに話がはずんだ。犬がおびえている。
三月二十五日。今日はここで遊ぶことにした。湯の元へ行って岩の中の温泉に浴すると、ぬるくて出ることができない。晴れ渡った朝の空気を吸いながら、河の流れを聞きながら、岩の浴槽で一時間もつかっていた。