Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lesen Sie 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.466 Zeichen · 92 Bildschirme
盆ではあり、御多用の所だが、親の病気は格別だから、帰ってお出。親御に逢ったら、夜でもすぐにお邸へ戻るのだよ。あすになってから、又改めてお暇を願って遣るから」
「難有うございます」と、りよはお請をして、老女の部屋をすべり出た。
りよはこのまま往っても好いと考えながら、使とは誰が来たのかと、奥の口へ覗きに出た。御用を勤める時の支度で、木綿中形の単物に黒繻子の帯を締めていたのである。奥の口でりよは旅支度の文吉と顔を見合せた。そして親の病気が口実だと云うことを悟った。
りよと一しょに奥を下がった傍輩が二三人、物珍らしげに廊下に集まって、りよが宿の使に逢うのを見ようとしている。
「ちょいと忘物をいたしましたから」と、りよは独言のように云って、足を早めて部屋へ引き返した。
部屋の戸を内から締めたりよは、葛籠の蓋を開けた。先ず取り出したのは着換の帷子一枚である。次に臂をずっと底までさし入れて、短刀を一本取り出した。当番の夜父三右衛門が持っていた脇差である。りよは二品を手早く袱紗に包んで持って出た。
文吉は敵を掴まえた顛末を、途中でりよに話しながら、護持院原へ来た。