Japanische Klassiker mit Furigana
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ばけものばなし
岸田劉生随筆集
岸田 劉生
Lesen Sie 岸田劉生随筆集 (ばけものばなし) von 岸田 劉生 (きしだりゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.344 Zeichen · 30 Bildschirme
ばけものばなし
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これは怪談をするのではない、ばけものについて、いろいろと考えた事や感じたこと等、思い出すままに描いてみようと思うのである。画工である私は、ばけものというものの興味を、むしろ形の方から感じている。そんな訳で、私の百鬼夜行絵巻も文の間に添えておこうと思う。
君子は乱神怪力を語らず
孔子様は、君子は乱神怪力を語らずといわれた。さすがに深い深い実感から生れた話だと思う。
乱神怪力を語るという事は、結局「嘘」という事に無神経だという事になる。
妖怪変化というものは、「無」いといってしまっては曲のないものにはちがいない。人間というものは、何事でも面白い方が好きなもので、ばけもの等も、本当は、無いのだという事になる事はちと興ざめな話なのである。
元来妖怪等というものは、人間の神秘的要求、恐怖本能、等から生れた空想を一層興味を以て潤色し工風した一種の恐怖的な神秘詩なのだから、人間の一面には、この化物を愛好し、その存在を守ろうとする一種の本能的な気持があるものだ。
それと同時に人間には、そういういわゆる乱神怪力を、信じない本能がある。信じまいとする本能は誰れでも気がつくが、それではなく信じない本能というものがあると思える。