Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.921 Zeichen · 8 Bildschirme
それから、私が、下金屋の主人と仲間とが三、四人一緒になっている前へ行って、私の来意を語り終るまでには、随分間の悪い思いをしました。というのは東雲師自身がやって来たのなら話になるが、弟子の私では先方の信用がさらにないからです。先方は何んだか面倒臭そうに、いくらか軽蔑したような顔をして碌に話しを聞いてもくれません。けれども、私は、そんなことに閉口してはいられない場合ですから、ただ、もう百観音の運命が気掛かりでたまらないのですから、こう主人に話し掛けました。
「……とにかく、私に、あの俵の中のお姿を二、三体見せて下さい」
すると、そんなことをされていじくられちゃ、仕事の邪魔になって困るという顔をしている。中には、見るだけなら見たって好かろう、と口を添えてくれたものもあった。私は彼らの返事は碌にも聞かず、もう脚がずんずん俵の傍に寄って行き、手は早くも荒縄を解いていました。
ところで、私の考えでは、この百観音の中に、優れたものが五、六体ある。それを撰り出そう。まずそれを撰り出すことが何よりも肝腎だ、とこう思いましたから、あっち、こっちと俵の縄をほぐしては調べて行くと、かねて目を附けているものが出て来る。