Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆうれいとスクリュウ
幽霊と推進機
夢野 久作
Lesen Sie 幽霊と推進機 (ゆうれいとスクリュウ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.905 Zeichen · 24 Bildschirme
その水夫長の額や手足は、火のように熱くなっていた。取り巻いた連中は皆、チブスに違いないと云いながら処置に困った顔をしていたが、そういううちにも水夫長は真鍮張りの敷居に必死と獅噛み付いたまま……
「勘弁してくれ勘弁してくれ」
と叫び続けた。
後から這入って来た船長が、そうした水夫長の姿をジッと見下していたが、やがて、超然たる態度で咳払いを一つした。
「……三人が飲んだというアノ支那人の酒場が怪しかったんだナ。……俺はソウ思う。……厄病神がドッカの隅に隠れてやがったんだ。……そうして三人に取憑きやがったんだナ。俺はソウ思う……」
とユックリユックリ断言しながら、食堂のマン中に引返した。すると、その左右から二人の運転手が近付いて、私と一緒に見た通りの幽霊の姿を報告し初めたので、皆眼を光らして聞いていたが、しかし船長は苦り切ったまま眼を閉じて、腕を組んで棒立ちに突立っているキリであった。そうして二人の言葉が終っても暫くの間、おなじような状態を続けていたが、やがて青い眼をパッチリと開くと、天井の一角を睨みながら薄笑いをした。
「……フフン……恩を仇にしやがるんだな……フン。