Japanische Klassiker mit Furigana
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いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.103 Zeichen · 121 Bildschirme
そんなことが、私を無茶苦茶にしたのです。だけど、その中に、私の鉄路のほとりへの愛情は、どんどん深くなってゆくのを私はみとめました。朝が来るまで、私は、泣いて居りました。青白き大佐は、楽屋の寒いところで、私を慰めてくれました。私は、自分一人でどうすることも出来ないこの気持を、多少なりともわかってくれる青白き大佐に感謝すると共に、彼に頼る自分のみにくさに又責められるのでした。
翌朝、ごめんなさい、という電報を私は、鉄路のほとりに打ちました。若しや、私の芝居の公演を、みに来てくれまいかと、客席を探したりもしたのです。私は、のみつづけました。最期の公演は、何だか悲しい気持でみていました。神経のたかぶりはおさまってましたけれど、これが、ひょっとすると最期の仕事じゃないかとも思って、そして自分のつくったせりふを、自分自身こだまして戻ってくることを、奇妙だ、(これは劇作家の人、どんな気持なのかわからないけれど)とさえ冷静に、その奇妙さを分解したりもしました。芝居が終り、写真をうつしたりしました。私は、その時既に死を決していたのです。決して、単なるセンチメンタルではない。