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Japanische Klassiker mit Furigana

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いくどめかのさいご

幾度目かの最期

久坂 葉子

Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.103 Zeichen · 121 Bildschirme

Aozora Bunko

だから、自分の尺度でもって単純に人を判断し、自分とかけはなれた存在の人をいきなり軽蔑しておりました。父には、商売人の友達はいません。父が商売人を軽蔑しているからです。そして、学者や芸術家と交友しています。学者や芸術家は偉いときめているのです。私が小説をかくようになった頃、父は大へん反対しました。詩や随筆なら書いてよいのです。すすめるのです。ところが小説は、やくざなものだと思いこんでいるのです。勿論、父も小説もよみます。負けず嫌いの人ですから、新刊書でもどんどんかってよんでるんです。ところが、反訳のものでも、日本のものでも、過激な小説や露骨に人間の姿をえがいたものは、渋い顔で、くだらないと云い、自分の世界に近いものは、ほめちぎるのでした。父は露伴が好きです。そして、私を幸田文のように仕上げ度いのです。文のかいた本を私によめとすすめ、私は雑巾かけや障子はりの文章をつまらなくよまされました。父は、どうだったと云いました。立派な装釘だと私こたえたのです。父はおこっていました。父は、自分の子供達への教育に自信もって居ったようです。だから、私が小説をかき、兄は会社でやっつけられ、弟はジャズを好むモダンボーイになったことは、とても腹だたしいにちがいありません。