Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こころのしらべ

心の調べ

宮城 道雄

Lesen Sie 心の調べ (こころのしらべ) von 宮城 道雄 (みやぎみちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.958 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

フランスのドビッシーは、日本の絵を見ていろいろ作曲されたといわれている。また昔、ある絵かきが、※(「てへん+僉」、第3水準1-84-94)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)の弾く箏の音色を、隣りの間で聞きながら、絵を描いたとかいう話を聞いた。私は耳できいて、絵のようなものを感じるのである。また私は仏像や、その他いろいろの物をさわって楽しむ。それが冬の寒い時など、細かなところをさわるのに、指先の感じがにぶるので、火にあぶったり、摩擦したりして、撫でるのであるが、それが暖かくなると、らくらく指先に感じる。

嬉しいことには、今年も早や、春が訪れて、つい、二三日前から、家の庭に鶯が来て、しきりに囀っている。

或る朝、私が眼を醒ますと、春雨のしとしと軒を打つ音が聞こえて、すぐ横の障子の外の方で、鶯の声が続けさまに聞こえた。あまりしきりなく聞こえるので、二匹が掛合に囀っているのかとも思った。

私は、雨の音や、鶯の声に、春の朝ののどけさを感じて、寝床の中で、のんびりとした気持になりながら、思い出したのは、何時であったか内田百間氏が、私に鶯の声を聞かせたいというので、障子のはまった立派な箱を下げて来られた。