Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lesen Sie 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.280 Zeichen · 301 Bildschirme
錫の小函
そして、穴を埋め終ると、その柔かい土の上で、足を揃えて地均しを始めた。
足拍子も面白く、やがて、男女二いろの物狂わしい笑い声さえ加わって、地上に立てたほの暗い蝋燭の光の中に、二つの影法師は、まるで楽しい舞踏ででもあるように、いつまでもいつまでも、地均しの踊りを踊り続けるのであった。
錫の小函
お話は一転して東京に移る。
あの無残な川手氏の生体埋葬が行われた翌日の夜、隅田川にボート遊びをしていた若い男女が、世にも不思議な拾いものをした。
男は丸の内のある会社に勤めている平凡な下級社員、女は浅草のあるカフェーの女給であったが、丁度土曜日のこと、まだ季節には早いけれど、川風が寒いという程ではなく、闇の中で、たった二人で話をするのには、これに限るという思いつきから、もう店開きをした貸ボートを借りて、人目離れた川の真中を漕ぎ廻っていた。
やがて十時であった。
季節でもないこの夜更けに、ボート遊びをしているような物好きもなく、暗い川面には、彼らの外に貸ボートの赤い行燈は、一つも見当らなかった。
彼らはその淋しさを、却ってよい事にして、楽しい語らいの種も尽きず、ゆっくりと櫂を操りながら、今吾妻橋の下を抜けようとした時であった。