Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あくまのもんしょう

悪魔の紋章

江戸川 乱歩

Lesen Sie 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.280 Zeichen · 301 Bildschirme

Aozora Bunko

「僕には分りませんが、これらの品に、何か手掛りになるような点があるとおっしゃるのですか」

「もっと念を入れて調べてごらんなさい。僕はこの品々によって、犯人の所在を突きとめることが出来るとさえ考えているのですよ」

「エッ、犯人の所在を?」

警部はびっくりしたように、博士の顔を見た。博士はさも自信ありげに微笑んでいる。学者めいた三角型の顎髯に、何かしら奥底の知れぬ威厳のようなものが感じられた。

「先ずこの血染めのハンカチです。血まみれていて、ちょっと気がつかぬけれど、この隅をよくごらんなさい。赤い絹糸でイニシアルが縫いつけてある。光にかざして見ないと分らないが」

警部はハンカチを手に取って、窓の光線にかざして見た。

「なる程、RとKのようですね」

「そうです。犯人はR・Kという人物ですよ。偽名かも知れないが、いずれにしても、これは犯人のハンカチでしょう。川の底へ沈めてしまうものに、まさか作為をこらす筈もありませんからね」

「しかし、広い東京には、R・Kという頭字の人間が、無数にいるでしょうから、この持主を探し出すのは容易のことではありませんね」

「ところが、よくしたもので、その無数の中からたった一人を探し出す別の手掛りが、ちゃんと揃っているのですよ。